上高地五千尺ホテルさんは大正7年創業、来年100周年を迎えます。 藤沢社長が『日本の山岳リゾート「上高地」に相応しい趣を贅沢に感じていただくために』 と、大々的に改装された「上高地スイート」は、 “The Japanese Mountain Resort” を コンセプトに、設計から茶器に至るまでAll Japanに拘り、2015年に完成しました。
関わったのは、山田健一郎さん(設計)、前田大作さん(家具・小木工)、星野秀太郎さん(家具)、前澤雅洋さん(家具)、田中一光さん(カップ&ソー サー)、高野栄太郎さん(茶器)、岩橋崇至さん(室内写真)。みなさん信州を拠点にご活躍です。
「上高地スイート」のソープディッシュ、ティッシュボックス、トレー、テーブル、ベッドのフレームもソファも、この特別室のために前田さんが木を使って 制作したもの。カラマツのテーブルは当初より赤みが増し、美しく変化したようです。 銅製の靴べらと、アルミニウムのランチョントレーも前田さんの作品です。
ホテルルーム全室の鍵についているキーホルダーは無垢のナラ材で、2014年に制作した もの。丸みのある美しいフォルムに真鍮製の金具を付けたシンプルなデザインは、3年を 経過して味が出てきたのではないでしょうか。 レストランとカフェ「5HORN」のテーブルと椅子は松本民芸家具で、落ち着きのある雰 囲気です。
テーブルのお掃除には、米澤ほうき工房さんの松本箒が使われています。 ホウキモロコシの栽培から全て手がけている米澤さんの箒は、絶妙な柔らかさとコシの強 さと美しさが人気の所以です。 また、五千尺ロッヂの外にある前田さんのカラマツとアイアン製のベンチは、上高地の自然に調和するスタイリッシュなデザインです。
五千尺ホテルさんはいつか泊まってみたいと思う素敵なホテルです。